コラムからです。
「立派なお墓は要らないのです」
60代主婦からの相談です。
定年退職した夫と、2人で交代で家事をしています。
お墓の勧誘がたびたび有ります。
高齢になるにつけ、自分の親の墓参りも、あまり行かなくなって
きた。親を思う気持ちは、兄、姉と同じように有っても、それぞれ
の家庭の事情があります。
健康に気をつけて、自分達にあった生活をしていけば良いと
思っています。
子供2人が、生涯独身か知りませんが、私達が、亡くなっても
費用がかからない方法をノートに残してやりたいと思います。
私達の考え方はおかしいでしょうか??
経済学者:金子 勝様は次のように回答しております。
「後に残る家族を思いやる気持ちを子供たちに伝えて、最終的に
決めたら如何ですか。」
ここ10年あまりで、先祖代々の墓を維持できず、無縁仏になる
ケースが多くなり、お墓を買えない人が多くなる中で、共同墓地
等が広がってきました。
もはや、死生観も、宗教観も個々人で多様になりました。弔い方
も、葬り方も、個人の意思を尊重する時代に入ったのです。
だとしたら、相談者が言うとおり、「立派なお墓」が無くても良くて、
肉親や、友人との関係を優先的に考えるほうが、自然なのかも
しれません。
昨年7月10日、62歳で亡くなられた、劇作家:つかこうへい
さんは、遺書の中で、こう書いている。
<思えば恥の多い人生でございました。先に逝くものは、後に残る
人を煩わせてはならないと思っています。
私には信仰する宗教も有りませんし、戒名も、お墓も作ろうとは
思っておりません。通夜、葬儀、お別れの会等も、一切遠慮させて
いただきます。
しばらくしたら、娘に、日本と韓国の間、対馬海峡あたりで、散骨
してもらおうと思っています。
今までの過分なる御厚意、本当にありがとうございます。
つかさんは、散骨を選びました。「日本と、韓国の間、対馬海峡
あたりで散骨」すると書いたのは、おそらく つかさんが、在日
韓国人だったからでしょうが、そこには、後に残る家族を思いやる
気持ち、そして、つかさんの潔さと優しさが溢れています。
貴女が大切に考えるお子さんに、気持ちを伝えたうえで、方法を
お決めになったらいかがでしょうか。(論)
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